木製バットの「メイプル」では板目と柾目でどっちで打てば良いのでしょうか?
通常ならば木製バットは強度が強い「柾目」で打つと言われています。
しかしもう5年ほど前ですが、アメリカのバットメーカー「ロックバット」の検証では、メイプルのバットは板目の方が10%~18%強度が強いと結果が出ました。
☑ 板目(いため)と柾目(まさめ)の違い
☑ 実際のバットで見た板目と柾目の違い
目次
日本の木製バット専門メーカーヤナセは!?
現在ではヤナセのメイプルバットは、柾目にメーカーのロゴマークが入っています。
ですので、ボールを打つ時には「板目」という事になります。
ヤナセはロックバットと同じ見解を示していることになります。
ミズノのバット職人の見解は!?
ミズノのバット職人は、メイプルに至っては板目も柾目も強度に変わりはない。と言います。
ミズノのメイプルバットは一般の木製バットと同様に、板目にメーカーのロゴマークが入っています。
なぜメイプルだけ見解が分かれるの!?
メイプルバットとホワイトアッシュバットでは素材が違うからになります。
広葉樹には導管という水分を伝達するための組織が管が張巡っています。
広葉樹は、この導管の並び方によって大きく2つに分類されています。
環孔材(かんこうざい)と散孔材(さんこうざい)です。
☑ メイプルのバットは散孔剤
散孔材の特徴としては、導管の配列が整っていません。
全体に満遍なく細い導管が散らばっています。
☑ ホワイトアッシュのバットは環孔材
環孔材とは太い導管が環状に並んでいます。
環孔材の方が導管が太いために木目がはっきりとしています。
環孔材の導管は太くて、散孔材の導管は細いということになります。
メイプルバットでは導管が細くて配列が整っていないために、場所により強度が変わらず同じだと言えます。
メイプルバットの扱い方がメーカーによって異なるのは?
メイプルとは「カエデ」になります。
カエデと言っても、その種類は世界中で50種類もあります。
また、カエデが育つ環境でも特徴は変化します。
寒冷地・温暖地・乾燥地・湿度が高い地域などでも、木の特徴は様々に変化します。
そしてメイプルには大きく2種類のタイプがあります。
- ハードメイプル
- ソフトメイプル
です。野球のバットは「ハードメイプル」が用いられて、ソフトに比べると25%程度硬いんですね。ちなみに、メイプルバットは「バリー・ボンズ」が使い始めて広まりました。
もちろん、各バットメーカーが仕入れているメイプル材の種類が違うために、強度や特徴に差が出るのは当然ではないでしょうか。
- ミズノは、板目と柾目の強度があまり変わらないメイプル材
- ロックバットは、板目と柾目の強度が違うメイプル材
を使用していると考えれば自然かもしれません。
結論から言えば、メイプルバットの素材は使っている木の種類も各社毎に違うために、いつの時代でもメーカーが推奨している使い方をするのが正しいとなりますよね。
基本的には、ロゴとその裏側で打たないという事になりますよ。
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